ワインは、瓶に詰められてからも熟成が進み、その風味は絶えず変化していくデリケートなお酒です。
自宅で保管する場合、ワインセラーが必要なのでは?と悩んだ方も多いと思います。さきに結論から言いますと、「ワインが好きな人」は、是非、ワインセラーを買ってください。
ワインは生きもののような物で、適温や湿度の環境が非常に大切なお酒だからです。室内で放置していてはいけません。過酷な環境下に置かれるとすぐにダメージを受けてしまいます。
おっさんもそうでしたが、ワインを好きになればなるほど、欲しいワインが増えていきます。最近の日本の夏は異常に過酷です。部屋の中で夏を越すことはおすすめできません。部屋にセラーがあると安心ですし、ワイン好きにとっては、「熟成していく過程」を楽しむことができます。
この記事では、自宅で保管する場合のポイント、専門業者のサービスや価格比較なども含めワインの正しい保存方法をご紹介します。
ワイン保存に適した条件とは?
ワインは、保存方法が適切であれば、ある年数までは瓶の中で飲み頃に向かってゆるやかな熟成を続けます。逆に保存状態が悪いと早く劣化し、変質してしまいます。
温度
比較的涼しくて温度差の少ない場所、13〜15℃が最適です。一般的に温度が高い状態でワインを保存すると熟成が早く進みますが、25度以上になるような場所では、ワインは劣化してしまいます。
湿度
湿度は75%前後が最適です。湿度が高すぎると、ラベルにカビなどが発生する場合があります。コルクの乾燥には注意が必要です。コルクは微量の空気を透過させるため、ボトル内のワインは少しずつ空気に触れ酸化が進むことでゆっくりと熟成します。
光
日光や紫外線はワインを極端に変質させ、不快な臭いを発生させる可能性があります。暗所に置くことが必要です。ワインのボトルが緑色や茶色をしているのは紫外線対策のためです。
振動
振動のない場所に保存することが必要です。不要な振動はワインの変質の原因にもなり、正常な熟成の妨げになります。
空気
瓶を立てておくとコルク栓が乾燥して収縮し、そこから空気が入って酸化が進みます。長期保存の場合、ワインのボトルは横に寝かして保存します。
匂い
コルク栓を通して匂いが吸着しやすいので、強い異臭を放つものの近くや他の食品が入っている冷蔵庫には置かないようにしたほうが良いですね。
自宅で保管する場合
ワインセラー設置のおすすめ
ワインセラーは、ワインを適切な環境で貯蔵することを目的として作られたものなので、自宅でも手軽に利用できます。
「次にどのワインを入れよう?」といった楽しみもありますし、セラーを置いているだけで、ちょっとした部屋の中のインテリアにもなり得ます。
まずは、ワインセラーを購入。それでも入りきらなくなったら、専門業者に預けるというのが良いのではないでしょうか?
ワインセラーの種類と選び方
コンプレッサー式
家庭用冷蔵庫と同様、モーターを動かして冷却するタイプのワインセラーです。コンプレッサー式最大の特徴は、冷却力の強さです。消費電力も少なく、ランニングコストが他の方式に比べて低いこともメリットのひとつです。
この種類の多くには、加温機能がついており、冬場に設定温度以下になった際も温度を保ってくれます。デメリットは、他のタイプに比べてモーター音が大きいと言われています。
ペルチェ式
ペルチェ方式は運転音が静かな電気式の冷却方式。直流電流が流れた金属が熱を吸収することで庫内を冷却し温度を一定に保ちます。
冷却効果が低い分、低価格帯の製品が多いのが特徴です。初めてワインセラーを購入する方や低価格志向の方向けです。
アンモニア方式(熱吸収式)
アンモニアの気化熱を利用して庫内の温度を下げる冷却方式。振動がなく音が小さいので、生活空間においても音や振動は気にならないというのが特徴。冷却能力はコンプレッサー式よりも若干劣り、ペルチェ式より高いので、冷却能力と静音性を重視する方におすすめです。
メリット、デメリット
機能 | コンプレッサー式 | ペルチェ式 | アンモニア方式 |
---|---|---|---|
冷却力 | 〇 | × | △ |
振動 | 〇 | 〇 | 〇 |
保湿機能 | 〇 | × | × |
モーター音 | △ | 〇 | 〇 |
価格 | △ | 〇 | 〇 |
ランニングコスト | 〇 | × | × |
耐久性 | 〇 | × | △ |
おっさんのオススメは、断然「コンプレッサー式」。
よく言われるデメリットの代表として「モーター音が大きい」ということですが、おっさんは、全く気になりません。
本体は少し高いかもしれませんが、長く使えて電気代も安いので、結局お得だと思います。
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専門業者のサービス、利用料金の比較
専門業者のサービスは色々とありますが、大手業者がやっているサービスは以下の二種類です。
①自身でセラーへ出向いていき、出し入れできるサービス
②電話やオンラインで出し入れサービスを依頼する
業者のサービスと利用料比較
利用料は月額(税込) | 月額利用料(税込) | 保管本数 |
---|---|---|
勝どきワインセラー | 11,000円 | 100本以上入るセラー |
エノテカ オンリーセラー | 1本66円〜 | 1本〜 |
エノテカ ミックスセラー | 1箱275円〜 | 専用ボックス(6本用) |
寺田倉庫PREMIUM | 13,200円~ | 48~1,200本 |
寺田倉庫CELLAR | 6,600円~ | 48~1,000本 |
寺田倉庫ONLINE | 99円/本~ | 1本~ |
業者を選定する時の重要なポイント
保管環境やセキュリティ対策については、専門業者ですから、間違いのないものだと信じています。あとは、自分が利用したい方法や金額を比較検討することになります。
●利用可能時間: 24時間出入りできるセラーもあれば、時間制限があるところもあります。
●万一のときの補償: 設備の不備などで万一の汚損毀損が発生した場合など補償してくれる業者もあります。
勝どきワインセラーのサービス
お客様専用のワインセラー(専用鍵付)でワインが保管できます。
利用可能時間
10:00~22:00。時間内はいつでも、入室退室いただけます。
利用料は月額11,000円(税込)
100本以上のワインが入るセラー
エノテカのサービス
①オンリーセラー
エノテカ・オンラインまたは、ワインショップ・エノテカでご購入したワインを1本からそのままセラーに配送して預かってもらうサービス。
預けたワインの内容はWEB上で確認することができ、WEB、電話または店頭での手続きで、1本単位で出庫することができます。
1〜10本の場合の月額料金 一般会員単価(税込)66円/本 クラブエノテカVISA会員単価(税込) 60円/本
②ミックスセラー
手元にあるワインを専用箱(レンタルセラーパック<有料>)に梱包し、箱のまま預かってもらうサービス。
預けたミックスセラーはWEB 上でセラー名、メモをご入力/ 確認することができ、レンタルセラー取り扱い のワインショップ・エノテカ店頭またはWEB 上での手続きで1 箱単位で出庫することができる。
寺田倉庫のサービス
①PREMIUM
約50本~数千本まで、多様なサイズの部屋を利用可能。受付スタッフやソムリエが常駐し、ワインに関する各種相談ができる。併設のプライベートラウンジ(別途、有料)を利用可能。スタッフによる作業補助などのサポートもあり。
②CELLAR
契約者は24時間出入り自由。約50本~1,000本のワインを収納可能なカジュアルワインセラー。約50本~1,000本のワインを収納可能なカジュアルワインセラー。監視カメラ及び各種センサーにより遠隔で管理している無人店舗。ワインの出し入れなどはすべて契約者様自身でやる必要がある。24時間365日利用可能。※全店舗駐車場完備。
③ONLINE
1本99円/月から保管できるワイン専用のオンラインストレージ
いつでも、全国どこからでも、スマートフォンから預け入れ・取り出しが可能。指定倉庫に送るだけでワインノートが完成する1本99円/月のオンラインストレージサービス。預けたワインは専門スタッフが1本ずつ撮影し、銘柄・生産者・産地・ヴィンテージなどの情報入力をしてくれる。
まとめ
- ワイン投資など大量に保管をする場合は、専門業者が便利。
- 一般のワインラバーは、自宅用セラーに保管するのがベスト。
- 「まずは、ワインセラー、入りきらなくなったら、専門業者」がオススメの保管方法。
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